みなさんこんにちは!百太郎です。
昨日書いた記事がはてなブックマークをいただき、運動の特集ページで紹介して頂きました。
今日はその続きというか、別バージョンで、思春期に突如としてやってくる反抗期や精神的な不安についてお伝えしようと思います。
ストレスに察知する「扁桃体」
先日の記事の中で、外界からのストレスを感じると、「コルチゾール」というホルモンが分泌されるというお話をしました。「闘争」か「逃走」の準備を体にさせるため、心臓の動きを活発化させ、脳に集中するように促すのがこのコルチゾールでしたが、そもそも、この「コルチゾール」を血中に出しなさいと言う指示を出すのは、脳の中にはある「扁桃体」と呼ばれる場所です。
「扁桃体」は多くの哺乳類の脳の中に存在し、外界からのストレスを察知すると、警報を鳴らすような役割を持っています。
要するに、「扁桃体」が危険を察知し、「コルチゾール」を放出するる指令出すということです。
これだけだと、凄く役に立つものなんですが、実はこにお扁桃体は、自分が指令して放出をさせたコルチゾールが増えてくると、さらに興奮状態になりますますコルチゾールを放出するように指示を出してしまうんです。
簡単にいううと、自分が鳴らしたサイレンに驚いて、またサイレンを鳴らしちゃうみたいな。こんな悪循環を引き起こしてしまいます。
この「扁桃体」の興奮が収まらなければ、パニック状態に陥ったりしてしまうんです。
ストレスにブレーキをかける「前頭葉」
じゃあ、どうやって緊急事態の状態を解除するのかというと、ちゃんと「扁桃体」の暴走を抑える役目を持つ部分が有るんです。
「前頭葉」や「前頭前皮質」は、衝動的な行動を抑えたり、抽象的思考や分析的思考を行ったりする場所で、いわゆる人間らしさをもたらしてくれる仕事をしています。
「扁桃体」が本能的に危険を察知し、動き回るのに対して、この二つはその場の状況を論理的に判断し、感情が暴走したりパニックに陥ることを抑止してくれているのです。
すなわち、ストレスから身を守る為には、この「思考」する領域である「前頭葉」と「前頭前皮質」をしっかり鍛えてあげればいいんです。
どっちが先か!?
さて、ではいよいよ思春期の子供たちが、反抗的になったり、毎日イライラしていたりするのかというお話をしたいと思います。
人間の脳は25歳くらいに完成すると言われています。そして、それぞれが同時に成長していき完成を迎えるのではなく、領域によって完成する時期が異なるんです。
実はこの完成の順番に思春期の反抗、イライラの原因が隠されています。
先ほど紹介したストレス反応にブレーキをかける役割を持つ、「前頭葉」や「前頭新皮質」は脳の領域の中、最後に完成されます。
そして、アクセルの役割を持つ「扁桃体」は17歳ころに完成することが分かっているんです。
つまり、思春期の子供たちは、毎日、ブレーキの完成しきっていない車に乗って走っているようなものなんです。
そりゃあちこちにぶつかったり、不安になったりしますよね。
お父さん、お母さん、安心してください。息子さん、娘さんは、心の底からあなたたちのことを嫌いになったわけではないんです。
脳の仕組みによってイライラしてり不安になりやすい状況になっているということです。だからこそ、大切に扱ってあげないといけないこともあるし、いちいち発言に振り回されたり、一緒になって攻撃的になったりする必要はないということです。
撃退するにはやっぱり〇〇だった。
みんながなるって言ったって、できることならイライラしたり不安になることが少ないほうが子供達にとっても親たちにとっていいですよね。
特に思春期の特有の理由のない不安感で不登校になってしまったりする子もいますから、できるだけ取り除いてあげたいものです。
そんな時、薬に頼ることもできますが、まずは自分でできることがあります。それは、先日の記事を読んでもらった方にはもうすでにわかると思いますが、運動なんです。
南米チリで200人を対象に10週に渡る運動のプログラムを実施する実験を行った結果、思春期の子供たちの心が穏やかになり、不安感も治ったという結果が報告されています。
「前頭葉」や「前頭新皮質」が完成しきっていない期間でも、運動によってコルチゾールに慣れておくことで、「扁桃体」のパニックを防止しやすくなるということですね。
脳と体は密接な関係を持っていて、そのバランスを極力崩さないことが大人にとっても子供にとっても重要であるという事ですね。
明日から、痩せる為だけでなく、健康的な心身を作る為に走り出す人がいればいいなと思います。