みなさんこんにちは!百太郎です。
平昌オリンピックもおわり少し寂しい感じもしますが、もうすぐパラリンピックもはじまりますね!
私が成功哲学や目標達成の方法を学びだしたのは、スポーツの分野で結果を出すためでした。
メンタルトレーニングの勉強、モチベーションアップの勉強をして行くうちに、小手先のスキルだけではダメだと思い始めるとともに、スポーツとビジネスには共通点があると思い始めました。
そんな私が実際にクラブ活動を指導していたときに実践していた事を今日はお伝えしたいと思います。
かなり忙しい高校生
私は、高校生の団体種目を指導していました。
私が指導していた競技では、一年間に5つの公式戦がありました。そのうちの2つは全国大会の出場をかけた大会になります。
一日で終わる大会もあれば、三週間に渡って開催される大会もあります。
当然、高校生なので学校の行事や定期考査などが入って来ます。
これを全て年間行事に組み込んで行くと、子どもたちにとっては毎月何かのイベントがあることになります。ひどい時には大会と定期考査の間隔が一週間を切っている時も有ります。
こんなに忙しいと大人でも自分が今何に力を注ぐべきなのかが見えなくなって来ます。
私は必ず四月の初めに年間のスケジュールについて説明するようにしていました。
一年間を頭の中で一度シュミレーションさせるだけでも、子どもたちは行動しやすくなります。
そしてその時に「ピリオダイゼーション」について簡単に伝えます。
ピリオダイゼーション
ピリオダイゼーションという言葉はよく筋力トレーニングやアスリートのピークパフォーマンスの調整などの場面で使われている言葉です。
簡単に言うと、固まった一定の期間を小分けにし、それぞれの期間に何をするか計画することです。
たとえば平昌オリンピックが終わった選手が次の北京オリンピックに向けて4年間を一括りとし、1年目は肉体改造と体力アップ、2年目は技術力と連携プレーの精度を高める、3年目は実際のゲームの中での技術習得と戦略的なゲーム運びの習得、そして4年目は最終チェックとピークを大会に合わせるコントロール。といった感じです。
トップアスリートは必ずやっている
このピリオダイゼーションという考え方は、トップアスリートは必ず取り入れている方法です。
自分のベストパフォーマンスをするために計画的にトレーニングを考えます。
オリンピック直前に急にいつもの倍以上の筋力トレーニングをするようなことはしないですし、フォームの矯正などもしません。
こんなことはスポーツをやっている人ならほとんどの人が知っているのですが、未だに高校のスポーツ界ではこの考え方を本格的に取り入れている指導者は多くいません。むしろ試合が近づくにつれ、これまでやって来たことが不安になり急に練習がハードになったり、練習時間が長くなったりすることもしばしば有ります。
また、取り入れているとしても、その多くは練習やトレーニングの強度をコントロールしている程度で、学校行事や定期テストを組み込んでいる人は少ないでしょう。
スポーツのために調整を行うのだからそれでいいと思うかもしれませんが、実はそれでは全然足りてないんです。
なぜなら高校生はかなり忙しいんです。
心の疲労と肉体の疲労
スポーツをやる人間も勉強をする人間も体育祭で活躍する人間も、みんな一つの体と一つの心です。
テスト前で練習時間が短くなったら肉体的な疲労は少なくなりますが、頭を使うエネルギーは増加し、精神的な疲労は高まります。
そのバランスを考えながら、負荷をかける時、自由度を高めるとき、リフレッシュさせる時などバランスを考えながら期間ごとの過ごし方を考える必要が有ります。
成長に必要なストレスと休養
ここで忘れてはいけないことは、負荷をかけない期間を多くとったり、負荷にならない程度のトレーニングや勉強をしているだけでは、なんら成長に繋がらないとうことです。それは肉体的にも精神的にも同じことが言えます。
ではどんな時に成長するのかというと、「なんとかもう少しで手が届く」と思えるぐらいの目標設定や強度の設定にチャレンジするときです。
人間は出来ないと思ったり、無理かな思ったりした時にストレスを感じます。これは、今の現状を維持しようとする防衛本能です。長距離を走った時、疲労が溜まってくると脳から「そろそろやめておきなさい、止まった方が楽になるよ」って指示が出て来ます。しかし、その状態を何回か経験してくると、同じレベルでは脳はストップをかけなくなります。これは脳がその状態に慣れて、もうすこし走っても大丈夫だと判断しているからです。
では、体にも心にもストレスを与えまくったらいいのかと言うと、そうではありませんよね。
心も体もストレスのない状態にする期間を持つことでバランスをとる必要があります。
この休養をピリオダイゼーションの中にしっかりと取り入れることが大切なんです。
計画的休養で強くなる
今、教員の負担軽減を目的に中学や高校のクラブ活動に活動日の制限をかける動きが出てきていますよね。
私が指導していたチームではそんなことは当たり前にしていました。週に完全休養日を設けていましたし、試合間が長く開く時にはまとまった休みを取るようにしていました。
また、トレーニングを集中的に行ったり体重を増量させる期間には1日トレー二ングをしたら1日休みのペースで活動することもありました。
どうしてそんなに休めたのか。それはしっかりとした長期計画があったからです。
入学してから卒業までの3年間をピリオドに分け計画を作ることで、メリハリをつけることができていた体とおもいます。
中には休むことに不安を持って練習をさせて欲しいと申し出る選手もいましが、そんな時にはその休みの時間の使い方にヒントを与え、競技や学業にプラスになる方法を伝えることで、体は休ませ頭を働かせる時間へと変更するように促したりしていました。
ビジネスにも共通?
このピリオダイゼーションの手法をビジネスに持ち込めば、割り切った時間の使い方ができ、いつ終わればいいのかわからない状態で続いている残業から抜け出せるのではないでしょうか?
また、一つの区切りを持つことでその時にやらなければならないことに集中ができます。頭を切り替えることで、新しい発想も生まれます。
自分なりにアレンジして生活に落とし込んでみてはいかがでしょう?
働き続けることもすばらしいですが、計画的休養でさらなる成果が得られるのではないでしょうか。